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大村はまのことば  ―本領に生きているとき―
 やはり勉強というものが子どもの仕事でしょう。そのほんとうの仕事のなかで一対一に接しえないと、困るのではないか思います。…勉強しているその最中に、つまり、お互いの、本領に生きている、そのいちばん大事な場面において対話していかないといけない。…授業のなかで、本気で楽しい話やそういう接し方ができないのだったら、別個に設けた生活指導時間や学活の時間などにどういうことをしても、それはすべて第二義的なものだと思います。生徒を救うに足りないと思います。

                      『大村はまの国語教室 3』



大村はま記念国語教育の会 事務局
 hokokugo@gmail.com

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by ohmurakokugo | 2011-07-01 10:52
大村はまのことば  17
 聞くことなんていう、とらえにくい、どうして教えていいものやら、途方に暮れるようなことを教えようという場合のことです。私はとにかくいい話をして聞かせようとおもいました。・・・思わず緊張して聞けるような話を聞かせること、じつにむずかしいけれども、これなしに聞く耳は育たないだろうと思っているのです。 
                    『大村はまの国語教室』 小学館
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by ohmurakokugo | 2011-02-13 08:41
大村はまのことば  7
 兵十はどんな気持ちでしたでしょう、などというのは、言ってはいけないことばだと、私は思っています。聞くものではないのです。だって、書くとすれば、それは作者が一番上手に書いてしまっているから、何とも言われません。
 ・・・兵十の気持ちを、胸が痛いほどわからないせないと。味わわせなくてはいけないでしょう。鑑賞そのことをさせるのが教師ではないか。何もかも忘れて、兵十の気持ちに浸らせることだけはどうしてもしなくては、文学鑑賞の教室にはならないのではないですか。


    『教室をいきいきと 2』 筑摩書房
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by ohmurakokugo | 2011-02-03 16:54
埼玉大会 実践研究発表への桑原隆先生の指導
年をまたぐ格好でお伝えしてきた、小・中・校の実践研究発表の締めくくりは、桑原隆・早稲田大学教授のご指導だった。ご面倒でも画面を下へスクロールして、それぞれの発表内容を振り返ってから、この指導を読んでいただくことをおすすめしたい。考えたいいくつものことがらを、桑原先生は示してくださった。

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指導・桑原 隆 早稲田大学教授

 学習指導要領には小中高いずれも教材を選ぶ観点が書いてある。これはおそらく教科書会社向けに書いているわけではなくて、全て、国語の教師に向けて書いてあるのだろう。それから判断すると、我々教師は重要な観点を参考にしながら、教科書を中心にしながらも、どんどん教科書以外の教材を発掘しなさいという示唆だと理解できる。
 そのときに私は三つの観点から、教材やトピックを整理し考えるようにしている。一つは、グローバル、インターナショナルな観点からの教材。二つ目は、日本という国の中の教材、これは伝統的な言語文化に関わってくる。もう一つは学校が置かれている地域、ローカルな教材。
小学校の江利川先生の今日の提案は、トピックや教材は近くの浮野の里というローカルな視点を元にした単元と考えていい。こうしたローカルな視点は、もっとこれから単元を発掘できるのではないか。教科書には盛り込めない。
 高等学校の諸井先生はまさに伝統的な言語文化でナショナルな本物の教材の単元と言っていい。
 中学校の福田さんは、論理的な思考力を育てることで使ってきた教材が、米の自給自足の問題や地球規模での水ということ、その観点からしますと、私の分類からするとグローバルな巨視的な視野やインターナショナルな視野からの教材化研究と位置づけてもいい。

 江利川さんの単元の特徴は、苅谷さんから手紙が来たという一つの演出的な単元設定かも知れないが、子供がそれをきっかけに学習意欲を喚起され、学習に進んでいったという学習の実の場作りの一つだ。子供達は自然科学的な分野はだいたい目に留まる。ところが人文科学的分野は、なかなか子供のほうからは興味関心、話題が聞いても浮かんでこない。したがってそのへんは先生から誘ってあげる必要があるだろう。例えば浮野の里や埼玉県の地方に伝わる民話や昔話、伝説など。
学習過程の中でインタビューも取り入れ、出来上がった作品を苅谷さんに渡したり、他地域の小学生に送って読んでもらう報告もあった。一つの教室の中だけでなく、地域に住む人、年齢を超えた人との出会い、あるいはコミュニケーション、更には地域の小学生とのコミュニケーション、これは私自身の造語で「異間コミュニケーション」と呼んでいるが、そういうものがこれからの国語教室、あるいは言葉の力を伸ばす上で必要だろう。
 中学校の単元は短い時間で学習過程を十分に理解するには、もう少し時間が必要かと実感しました。情報を編集して伝えるという単元名、これがこの単元の目標であろう。雑誌の記事の教材と、情報を編集してその中身が更に事実と意見の区別や結論云々というのと、私の頭ではまだ結びつかない。この単元名で養おうとしている言葉の力と、教材との関係がもう一つ整理し切れていないところがある。
 高等学校の諸井先生の提案は、資料を読みながら圧倒された感じがする。私はずっと大学に席を置いてきたが、大学生相手に定点観測して聞くと、小中高で続けてきた国語科の魅力度はやはり低い。その低さは、まず、いつもある文章を出してそれを分析して教師の一問一答で答えるという繰り返しの授業。二つ目は、せっかく反応して発言したのに先生が切り捨てて、取り上げてくれなかった。これが意外と多い。三つ目は文語文法でつまずいてしまったという人がかなり多い。特に助動詞の文語文法でつまずいたという人はかなり多い。
 その中で、諸井先生の追跡文の速読演習、集団速読、そして追跡文の速読演習では、辞書を使わずに自力でというところに私は魅力を感じる。辞書とか文法を頼りにしてしまうけれども、文脈の力で意味を取っていく。次の段階で辞書や文法を使うという方法、この順序は私は共鳴した。大鏡の教科書教材にプラス追跡文として十一を用意されている。先生の教材化研究の意気込みが学習者の学習を大きく促しているように思う。生徒達は意欲的に取り組んでいたようだ。うまく発表内容を育ててけば、見事にこなしていけるのではないか。

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司会・中村 
 多くの方が挙手をされて、取り上げるべきご意見・ご質問が他にもたくさんあったかと思うが、時間の関係でそのすべてを取り上げるということができず、大変申し訳なく思っています。桑原先生のご指導はそれを補っていただけたと思います。それでは以上で授業実践の発表と協議の区切りを付けたいと思います。ありがとうございました。
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by ohmurakokugo | 2011-01-15 21:23
倉澤栄吉会長のことば
来年早春には、大村はま記念国語教育の会の倉澤栄吉会長は満100歳となる。埼玉大会は、倉澤会長の講演で始まった。
体調を考慮して20分ほどと短い時間ではあったが、中身の濃い一日にいかにもふさわしい口火を切っていただき、空気が引き締まった。

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埼玉大会の要項に寄せた倉澤会長の挨拶にこのような一節がある。

「私が大村さんの教室に参入したのは、何回になったであろうか。私は元来、教師の現場である教室を参観するのが好きであった。大村はまに出会って、大村教室に参入して、私はすっかり夢中になった。大村はまの教室は、常に至れり尽くせりの準備がなされていた。彼女は努力の人であったが、その努力のもとは、生徒への奉仕の精神が根底にあった。元来、教師というものは、職業を超えて子どもたちに奉仕するという心構えを、皆持っているのであるが、大村さんの場合、この精神に貫かれていた。
 私は彼女の授業をみて、相談を受けてアドバイスする。大村はその私の提案を、私が考える以上に具現化していた。私の提案以上に、大村は、大村の国語教室を作り上げていったのである。
 授業の技術が優れていたという単純なものではなかった。私は今にして、一層そのことが思い出される。・・・」

こう語る倉澤会長をリーダーとして、大村はま国語教室の会は、また、大村はま記念国語教育の会は、ここまで歩んできた。100歳を迎えるリーダーが、今にして一層思う「授業の技術が優れていたという単純なものではなかった」という大村はまの本質は、深く、重い。だからこそ、追いたくなる。追うと、その遠さに呆然としたりするが、同時に、遠い本質を追うことの手応えも、知る。

大村はま記念国語教育の会への
          ご入会を歓迎します


年会費は4000円(入会金不要)。 年一回の研究大会を開催。そのほか小さな研究会も随時各地で開催しています。会報「はまかぜ」を年3回発行。研究会の記録、お知らせ、会員による大村研究、実践記録、大村はまや国語教育などにまつわるエッセイなどを掲載。
関心をお持ちの方は下記の本会事務局までご連絡を。

大村はま記念国語教育の会事務局
 hokokugo@gmail.com 
   
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by ohmurakokugo | 2010-11-22 14:10
  

大村はま記念国語教育の会のネット版会報。国語教師・大村はまについて、知り、考え、試し、自分の力にしたいと集まった会。ご入会を歓迎します。お問い合わせは hokokugo@gmail.com まで。
by ohmurakokugo
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