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大村はまのことば
まず、子どもたちにすっきりした話を聞かせたいものだ、と私は思います。生徒は私たちの話につれて、頭を働かせてくるわけですから、始終混乱した話を聞くということがどういう結果を生むでしょうか。いつも整然と形の整った、区切りのいい、段落のはっきりした、そういう話を聞いて、そういうふうに頭を働かせている生徒と、あちらへ飛び、こちらへ飛びする話しか聞いていない生徒とでは、長い間に、頭の組み方が違ってきてしまうような気がします。
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by ohmurakokugo | 2012-11-17 22:26
イギリスで語られた大村はま
イギリスで語られる大村はま 3
                                               苅谷 夏子
 10月のロンドンは、陽の射さない日はほとんど東京の冬と変わらない寒さとなる。足もとを舞う枯れ葉も湿りがちで、これからの冬の暗さが思われる。かつて漱石を鬱屈させた暗さである。
しかし、この10月6日の土曜日は、まるで贈り物のような秋の陽光に恵まれ、空は真っ青で、ぬくぬくと明るい一日となった。この日、放課後のロンドン補習授業校アクトン校舎を会場に、「英国大村はま勉強会」が開かれた。組織化、定例化を目指したものとしては、第一回の発足の会である。集まったのは、補習校で国語を教える教員、大学で日本語を教える教員など23人。昨年秋に英国日本語教育学会に招かれて、大村先生の実践と思想についてお話をしたことをきっかけとして、少しずつ輪が広がっていき、この日を迎えることができた。
 集まったのは、異国における国語教育、日本語教育でそれぞれの困難と課題、問題意識を持った方々だ。
ロンドン補習授業校(3つの校舎に分かれている)には、1000人を超える児童・生徒が通っている。企業の駐在員の子女や国際結婚の家庭の子どもたちなどで、国語力も、家庭の事情も学校への期待も、差が非常に大きい。その上、年40日ほど土曜日の午前中のみの授業だ。そういう大きな制約にもかかわらず、日本から取り寄せた国語教科書を最後まで終えることが求められる。いったい何をどう選択し、教えていけばいいのか、どういう教室を目指すべきなのか、個人差にどう応じていけばいいのか、そうした本気の問いを持って、大村はま先生を知りたいと、集まった。
 補習校アクトン校舎のMさんは、しばらく前から大村先生の著書で勉強し、工夫して「作文に添える先生への手紙」「グループ学習」などをすでにご自分の教室で試み、それまでにはなかった成果を感じているという。もっともっと大村先生から学べるはず、と考えておいでだ。補習校フィンチリー校舎のMさんは、今年春の苅谷の講演を聞いて以来、ご自分の教室での話しことばに強く意識を向けることを実行なさっている。それだけでも何かが変わった感じがすると述べられた。
 日本語教育の分野から参加くださって、勉強会の発足に力を貸してくださっているのは、オックスフォード・ブルックス大学のAさんだ。これまで、国語教育と日本語教育は必ずしも十分な交流を持たないまま、別個のものとしてやってきていたが、境界を越えて、教える仕事の基本、知恵や実践のやりとりをすることの意義深さを語り、大きな期待感を表明なさった。
 苅谷は、現地の事情も踏まえ、ことばへの関心を高め、語彙を増やし、言語感覚をみがいていくための、大村教室スタイルの小さな「ことばの勉強会」の実例をいくつも紹介した。大村先生は、語彙の指導は「得意中の得意」と言っていた。自身が好きだっただけでなく、生徒も楽しみにした。大きな構想の本格的単元が成功した裏には、日常の中に散発的に置かれたこの小さな「ことばの勉強会」が育んだ土壌が、重要な素地となっていたと感じる。5分、10分という時間でも、ことばの感覚は磨くことができる。そういう場面では、先生が(時には生徒も)自ら採取した実生活の中の教材が活きていた。ことばへのふさわしい素地を育てることは、かなり優先順位の高いことだろうと思われる。
後半は、会場から質問を受け、読書生活指導について、教科書(特に文学教材)の扱いについて、個人差への対応などがテーマとなった。
 参加者から「今日一日だけで、たくさんのヒントを得た。資料が、書き込みでいっぱいです」「ことばを育てる仕事の本来に立ち戻れた気がする。明るい気持ちになった」「具体的な目標を立てながら、進んでいきたい。次回が楽しみ」などという声が聞かれたことは、嬉しい成果だった。次は来年春を予定している。
この「英国大村はま勉強会」は、大村はま記念国語教育の会のイギリス支部という位置づけで、やっていこうとしている。正式な会員登録などはこれからだが、少なくとも、元気な産声が上がったことは、確かなようだ。 

12月1日(土)は千葉大会。詳細は前ページに
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by ohmurakokugo | 2012-11-14 08:57
千葉大会開催迫る
大村はま記念国語教育の会の本年度研究大会が迫っています。
今年は12月1日に千葉市で開催されます。ご参加をお待ちします


千葉大会へのご参加を                   
                          大会実行委員会事務局 髙橋 邦伯
 
 第8回大村はま記念国語教育の会千葉大会が、平成24年12月1日(土)、千葉市教育センターで開催されます。大村はま先生の記念の大会を千葉の地で開催できますことに、大きな喜びと、これからの国語教育にとっての大きな責任を感じないわけにはいきません。晩秋の千葉の地での開催のために、実行委員会を組織し、充実した会になるよう準備を進めています。
 大村はま先生が倉澤栄吉先生とともに千葉に来られたのは、千葉市立葛城中学校が「大村はま国語教室の会拠点校」をお受けした平成9,10,11年度でした。発表会は平成12年1月に行いましたが、先生には合わせて3回ほどご指導をいただきました。私は、当時葛城中学校で研究を担当し、「よりよい自己表現ができる生徒の育成」を目指し、全教科にわたっての「読書活動と単元的学習」の提案をいたしました。厳しくそして温かいご指導をいただきましたが、先生のお話に一国語科という教科を越えた、教育という営みへの情熱と深い思索を感じました。全ての教科や学級で必要な「子どもを知る」営みが、大村先生の国語単   元学習の根幹を占めているということを学ばせていただきました。
東京へお送りする車の中では、先生の幼少のころのお話、空襲の際のお話など尽きることのない時間を過ごさせていただきました。その際、ふと先生が高速道路を通過するトラックの群れをご覧になって、「最近は『貨物』ではなく『物流』と言うのね」とつぶやかれました。常に言葉に鋭く向かわれていた先生の姿をみた思いがいたしました。
 大村はま先生の国語単元学習の全容を学ぶことは、なかなかできるものではありませんが、千葉大会を通じてその精神を学ぶ機会にできればと考えています。多くの若き実践者が大村はま先生の実践とその精神に多くの発見をできる機会にしてまいります。多くの皆さんのご参加をお待ちしております。 

大村はま記念国語教育の会研究大会【 千葉大会 】

主催 大村はま記念国語教育の会
共催 日本国語教育学会 同千葉県支部
   同千葉市地区研究集会
期日 平成24年12月1日(土)9時30分~
会場 千葉市教育センター講堂   西千葉駅よりバス10分

テーマ 豊かな言語生活を拓く国語学習の創造
           ― 大村はま先生に学ぶ ―     

【午前の部】
研究1 苅谷 夏子(本会事務局長)
研究2 長田 友紀(筑波大学)
研究3 坂東 智子(山口大学)

【午後の部】
大村はま記念国語教育の会 総会
実践研究発表と協議 
 司会 飯田 良(千葉市教育委員会) 金原 直美(千葉・宮野木小)
     森畑 浩幸(千葉大附属中)   吉田 茂樹(千葉・松戸向陽高)
 助言者:森田真吾(千葉大学)
講演1 首藤 久義(千葉大学教授)
講演2 野地 潤家 (広島大学名誉教授、鳴門教育大学名誉教授)
展望  湊吉正(日本国語教育学会会長)

     参加費 3000円
連絡先
   千葉市立葛城中学校 髙橋 邦伯 〒260-0853 千葉市中央区葛城2-9-1 
    kuninori_takahashi@city.chiba.jp  
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by ohmurakokugo | 2012-11-13 14:56
  

大村はま記念国語教育の会のネット版会報。国語教師・大村はまについて、知り、考え、試し、自分の力にしたいと集まった会。ご入会を歓迎します。お問い合わせは hokokugo@gmail.com まで。
by ohmurakokugo
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