福岡大会目前
いよいよ11月23日(水・勤労感謝の日)は、大村はま記念国語教育の会 平成23年度研究大会・福岡大会(於・福岡教育大学)の日。

着々と準備が進んでいる。さまざまな角度から、大村はまの思想と実践が照らし出される。小中高教員の実践発表からも、多くのことを考える契機が得られるにちがいない。詳細は下記をごらんいただきたい。

福岡大会を前に、今年6月に開かれた埼玉の国語教育研究会に参加した会員の感想を掲載する。忙しい毎日の中で、時間をやりくりして、家族に詫びをいいながら、疲れた体を励ますようにして、研究会に駆けつける、その良さ…手応え、高揚、自省や奮起など…が、文字になって現れていると思う。

          ぜひ、来週は福岡大会へ!

言葉の力を自覚して                     新座市立片山小学校 石川 周
 六月十一日、本会が、毎年と同じように今年も開催された。被災地を想うとき、自分が出来ることは、何事も全力で取り組もうと思う。例年、多くの学びがあり、実践への意欲をかき立てられる。とりわけ「今年」は、私の中の学びとろうとする本気度が、一段と高まっているのを感じた。
 「活用」という言葉が、様々な場所で飛び交っている。そういう私の勤務校でも「活用」をテーマとして研究を進めている。そんな私の心に、中村敏男先生が中学校の提案のご指導の中での言葉が留まった。「…系統性と言っても一つの指導の中でしっかりと学習内容が定着していなければ次に積み重なっていかないわけで活用のしようもないわけです。その学習指導の中でどういう国語の力をつけたのか、学習内容が定着したのかということを授業者がしっかりと見届ける手立てを学習指導の中で構築していかなくては前提が成り立たない。」これは、当たり前のことかもしれない。しかし、私は自実践をふり返り、非常に曖昧さを含んだ実践をしていることに、改めて気づかされた。この曖昧さを払拭するためには、一単元でつけたい力を明確にし、見届けていくのはもちろん、学期間のつながりや一年間での計画を明確にしながら取り組まなければ、子どもたちが自覚的に言葉の力をつけていくのは難しい、いや無理だと感じた。続けて中村先生は、「見通し」をもたせ、「ふり返らせる」ことを強調された。私にはそのことがまさに、子どもが自覚的に言葉の力をつけていくためのシステムだとも聞こえるようであった。
 「自覚化」した言葉の担い手を育成するという点では、山下直先生の話が繋がった。高校の提案のご指導の中で、「レトリックは形、対句とかいうけれども、先ほど指摘があったように形だけではなくて、その奥にあるものをわかりやすく示すものとして私達の中で機能しているのだということを知るということが、単なる対句だけでなくて認識を表現するということに対する視点を生徒にもたせることにつながっていき、それがきっと書く力のほうに・・・」という話があった。子どもに言葉の力をつけるためには、どんな言葉の力がついたのか自覚させ、新しい問題に出会ったときでも、再生可能な「視点」を子どもの中に構築することだと感じることができた。
 昨年度、「大造じいさんとガン」を扱った単元を通して、情景に着目して登場人物の心情を読み取る力を身につけさせる実践に取り組んだ。それまで本学級の児童は、情景をただの風景ととらえる児童がほとんであり、情景が登場人物の心情を表しているとは思わなかった。しかし、この学習を通して、情景が心情を表しているという「視点」を身につけることができた。そして本年度四月「カレーライス」という文学教材を扱った時の事、ある児童が、本文の最後の文について、「先生、これ情景だよね。」と指摘した。その言葉は、学級全体で自然に広がり、既習のこととして、皆に共有された。中村、山下、両先生のお話は、まさしく私の実践を確かにして下さったような、心から頷ける内容であった。
また、証言の内海先生のお話の中で、「大村先生は、わたしたちに社会で生きる力をつけなければならないという使命感を持ち、接していただいた。大村先生の手びきはわたしたちにとって、社会への導きのように感じた。」ということをお話された。生きる力を身につけるということは、言葉の力を身につけることであり、ありとあらゆることが手びきとなったのではないかと感じた。苅谷先生からは、「てびきを枠と考える人がいる。そういう時、『枠』というとマイナスのイメージしかないかもしれないが、ある種のスタイルを教えてもらったと感じる。様々に具体的なスタイルが身についた感覚がある」というお話があった。まさに、手びきは言葉の力を自覚的にとらえるものであり、スタイルという言葉が私の中に印象深く残った。実際、子どもの手を引くものとして私なりに手びきをつくっている。しかし、うまくいかない。広く一般に役立てるものとはわけがちがうようだ。ある一人の子を想定して作ってみると、なんだか、アイデアが浮かんでくる。手びきとはそのようなものであるのかもしれない。
 水戸部先生は、『国語教室の実際』の中の「目的をもって読むこと」について言及され、演習を通してそのことの重要性を説かれた。目的をもって読ませることは、言葉の力をつけることができるかどうかの分かれ目であるということが印象深く心に残った。
 本研究会を通して、子どもたちに言葉の力をつけることのおもしろさと難しさを同時に感じることができた。子どもが言葉の力を自覚するということは、教師がつけたい力を明確にもち指導することと言える。明日からの私の国語教室においても、子どもたちが言葉の力を自覚できるよう、全力で授業に臨みたいと心から思える会であった。
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by ohmurakokugo | 2011-11-16 18:40

大村はま記念国語教育の会のネット版会報。国語教師・大村はまについて、知り、考え、試し、自分の力にしたいと集まった会。ご入会を歓迎します。お問い合わせは hokokugo@gmail.com まで。
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