大村はま記念国語教育の会
第11回研究大会 横浜大会 開催迫る
大村はま研究と実践の最先端を問い続けてきた本会の研究大会も10年目を迎えた。
第一回の開催地であり、同時に大村はま先生の故郷でもある横浜に、今年は戻る。
ことばを育てるプロフェッショナルとしての大先達 大村はまに、なんとか迫ろうとし続けてきたこの10年がどのように結実したか。10年前と、何が違うか、それを本気で見つめながら準備を進めてきた。今週土曜日12月6日、横浜市開港記念会館にて下記の通りの内容で開催される。
大村はま記念国語教育の会研究大会
横浜大会
研究主題:いきいきとした言語生活者が育つ国語単元学習
―いま、大村はま国語教室の実践から学ぶこと―
主催・大村はま記念国語教育の会
共催・日本国語教育学会
後援・横浜市教育委員会
平成26年12月6日(土) 横浜市開港記念会館
【次第】 《総合司会》 南雲成二(実践女子大学)
〇開会行事 9:20
挨拶
安居總子 (大村はま記念国語教育の会理事長)
渡邊文子 (横浜市小学校国語研究会会長)
中込千明 (横浜市中学校国語教育研究会会長)
〇講演Ⅰ「育成すべき資質・能力を踏まえた国語科単元学習の創造」 9 : 35
水戸部修治 (文部科学省教科調査官)
〇講演Ⅱ「思考力・判断力・表現力の育成と国語科単元学習」 10:35
髙木まさき (横浜国立大学教授)
〇研究発表と協議 Ⅰ 11:20
◇小学校「わたしの「まち」じまん~見たい・ききたい・調べたい!松原商店街」
深沢恵子 (横浜市立浅間台小学校教諭)
指導助言・松永立志(鎌倉女子大 元横浜市教育委員会指導部長)
(昼休み、全国理事会、総会) 12: 10~13:30
〇研究発表と協議 Ⅱ 13:35
◇中学校「写真で書こう ~感じたことを文章にする~」
宇津俊雄 (横浜市立丸山台中学校教諭)
指導助言・杉本直美(国立教育政策研究所学力調査官)
○シンポジウム 14:25
「日刊紙発祥の地・横浜から、大村実践に学びつつ、
多メディア時代における新聞活用・情報発信の意義と方法を考える」
*基調報告 「大村はま教室における『自己を育てる』教育」
橋本暢夫 (元鳴門教育大学)
*シンポジスト
梅田比奈子 (横浜市指導主事 NIEアドバイザー)
氏岡真弓 (朝日新聞社 編集委員)
苅谷夏子 (司会を兼ねる 本会事務局長)
○展望 16:25
湊吉正 (本会会長 日本国語教育学会会長)
○閉会行事
文部科学省から、教科調査官 水戸部修治氏においでいただき、講演を伺う。水戸部氏は山形ご出身で、若い頃から「さくらんぼ学会」で大村はまに接してきた。その水戸部氏のことばをしっかりと聞きとめたい。
地元、横浜国立大学からは高木まさき教育学部長をお招きした。地元の教育を担う若者を育てておいでの方のご講演である。今後につながっていくお話となることだろう。
大村はまは、あくまで実践の人であった。理屈を言うのでなく、教室での実践で提案しつづけた現場人だった。本会も、その姿勢を大切にしている。小学校、中学校の実践研究発表は、どちらも夏前から準備を進め、検討会、勉強会を重ねてきた。 若い方が真正面から大村実践を見据えた試みをしてくださったことに、本気を感じる。いきいきとした実践発表となることだろう。助言・指導、話し合いと続く。
シンポジウムは、日刊新聞発祥の地、横浜ならではのテーマで行われる。大村はま研究の中心者の一人、橋本暢夫氏の基調報告からスタートする。NIE教育の専門家、梅田比奈子氏、新聞の現場から朝日新聞編集員の氏岡真弓氏をお迎えし、お話を引き出していくのは大村はまの生徒であった本会事務局長 苅谷夏子である。苅谷は、大村教室で話し合いというものを大村に教えられている。話し合う力を育てることは、大村はまにとって、三本の指に入るほど重要な課題だった。本気になって「話し合える人」を育てたいと実践を重ねた大村の仕事の、一つの成果を見せなければならない、と苅谷は緊張しながら意気込んでいる。
最後を締めくくるのは、湊吉正本会会長の展望である。次につながっていく広々とした視野の取り方を、お話から学べるだろう。
直前ではあるが、参加希望者は hokokugo@gmail.com まで件名「横浜大会参加希望」でお申し込みを。ことばを育て、人を育てるエネルギーを得る一日となることだろう。ぜひご参加を!